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スタジオコンサート99/03/21
--八王子盲学校の卒業生のみなさんと--

  3月21日、もうすぐ桜も咲くころというのにあいにくの雨の中、八王子盲学校の卒業生の皆さんが、ストリングラフィのコンサートのために、スタジオ・イヴ・スタジオへやってきました。
コンサートでは、ストリングラフィ・アンサンブルのスタンダードナンバーはもとより、ストリングラフィの奏でる音色の数々、そしてそのしくみや大きさ(紙コップからつながる糸の長さ)なども実際に触って、体験していただきました。コンサートの中盤では、井上陽水の『夢の中で』でギターが上手な中島くんとストリングラフィ・アンサンブルのセッションが実現しておおい盛り上がり、また、コンサートが終わった後には、今度はお返しに卒業記念のオリジナル曲をすばらしいうた声でご披露していただきました。

●八王子盲学校の三崎先生のホームページはこちら
ストリングラフィとの出会いや学校の授業(合同ホームルーム)で実際にストリングラフィを作ってみた様子が紹介されています。

コンサートの様子

 



●はじめて聞いた「ストリングラフィ」(文=佐藤瑠里子)

 私は、今回はじめて「ストリングラフィ」というものを聞かせていただいたわけですが、一言で言えば驚きました。
 原理としては、部屋中にはりめぐらせた糸をこするということですよね。それだけ であんなにいい音が出るなんてやっぱすごいと思いました。というのは、私達もホー ムルームで試してみましたが、音を出すのがやっとでうまくいかずに最後には、糸が 切れてしまったからです。(笑)
 鳥肌が立ったのは、「もののけ姫」のテーマソングを聞いたときですね。始めのあ の金属的な音でビーンときちゃいました。水嶋さんがおっしゃっていたように、もし あれを森の中でやったらいい気持ちだろうなと私もそのとき感じました。
 「となりのトトロ」の「さんぽ」にあわせて参加できたのもよかったです。
 楽しい時間を過ごさせていただきありがとうございました。

●絹糸の作り出すハーモニー「ストリングラフィ」(文=中島卓也)

 水嶋さんはじめスタッフの皆さんには突然セッションをしたいなどとお願いを、無理にきいていただいてありがとうございました。
 今回のストリングラフィーの演奏そしてセッションは僕の曲作りや楽器プレ イに大きな影響を与えました。何十本の絹糸からでるヴァイオリンのような音、どこかなつかしい聞いたことがあるような音だと思いました。
 僕は、どちらかというとクラシックよりもポップスやロックの方がすきですが、このストリングラフィーで演奏するクラシックは僕は大好きになりました。そのなかでも、マイケルナイマンの曲は僕の大好きなので良かったです。
 また、僕が、すごいと思ったのは一期一会の演奏というジャズのようなところです。今度はビートルズやカーペンターズなどの曲を聞いてみたいと思います。そして他のの楽器とのセッションギターやリズム楽器とあわせてアコーステックなものだけでなく、少しPAを通したものとのセッションというのもおもしろいと思います。ぜひ試してみてください。

●コンサートを終えて(文=水嶋一江)

 盲学校の卒業生の皆さん、本当に生き生きとしていて活発ですよね。コンサートの途中、調弦で手間取っている間に卒業生の方々とどんどん話が盛り上がって、コンサートが終わった後、もっと、盲学校卒業生の皆さんと演奏メンバー一人一人が、話を通じてコミュニケーションをとれるように工夫すればよかったな、と思いました。
私自身、全盲の方と親しくお話するチャンスはこれまでほとんどなかったわけで、音に対する捉え方など、お聞きしたいことがもっとたくさんあったことに、後から気が付きました。帰りがけに卒業生の一人、桧山君が、「僕たちは、目の見える人と音に対する概念が違うんです。」と話して下さったのですが、そのあたり、実に興味深いです。
 これまで、ストリングラフィ・アンサンブルは神奈川県立子供医療センターで肢体不自由児とそのご両親、河田病院(岡山県)で痴呆性老人の方々など、心身にハンディキャップのある方を対象としたコンサートを何度か経験しています。その度に痛感するのが、日頃わたし達がいかにそのような人々と触れ合う機会が少ないかということです。実際にお会いしてみると、活発で好奇心の強い方が多く、観客参加のシーンでは、通常のコンサート以上に観客の方と親密な関係を築けるケースが多いように思います。わたし達も初めて病院に伺ったときには、無意識のうちに緊張していました。
 もっと、日常的に、様々なタイプの人々とコミュニケーションをとれるような場があれば、双方のために得るところが大きいのではないかと思います。
 ストリングラフィ・アンサンブルは子供たちを対象にしたコンサートも多く行っていますが、子供達とハンディキャップを持った方々の共同コンサートなども楽しそうですね。

 

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